治療の流れ

当院のハリとお灸は全身におこないます。肩のコリ、腰痛、ヒザの痛みであっても、患部のみにおこなうことはせず、全身を調整していきます。ある部分に異常が出ている根元には、全身の異常があるととらえているためです。

 予診票にご記入いただいてから、当院で用意している服装(半袖・短パンで背中が開く衣)にお着替えいただき、手首の脈や舌やおなかの状態も診て、治療にかからせていただきます。

※ 背中とおなかが開く衣類であれば、お着替えになられなくても構いません。

 なるべく痛くないハリを心がけて0.16~0.18mmの毛髪ほどの細いハリを浅く刺すことがほとんどですが、状態の悪い部分には少し太めのハリを用いて、深めに刺すこともございます。

※ 当院が用いるハリはすべてディスポーザブル(製造時に滅菌された使い捨て)ですので、感染症等のご心配はございません。


 全身をめぐる気というのは、外の世界(大気)と一番近い所で接している皮膚付近を走行しているという考え方が東洋医学には古来あるのですが、症状が重くなっていくにしたがい、気の下の血、筋、骨といった深さにまで及んでいくことが多いのです。

 そのため、当院では患者さまのお体の状態に応じた深浅を変えているわけですが、大体どのお体にも腰に一番深く刺すことが多い。〝要〟と書くだけあって、上半身と下半身の〝要〟衝であり、冷えて固まりやすいポイントでもあるので、他の部位よりも深めに刺して、お灸もそのハリの上にのせ、温熱も伝導させていきます。これにより深奥からも代謝を促していきます(これを灸頭鍼(きゅうとうしん)と呼びます)。

※ ぎっくり腰や急性腰痛の際は、すでに熱をもって炎症をおこしていることも多いので、灸頭鍼ではなく他の治療になる場合もございます。


 最後に、特定のツボにハリをあてて脈の状態を整え、治療終了となります(場合によってはお灸もおこないます)。

 治療時間は大体40~60分ほどです。

※ ご高齢や妊娠中であるためにあお向け・うつ伏せが難しい方は、横向きで治療をおこなってきますので、ご安心ください。


 症状にもよりますが、ハリとお灸は1、2週間に一度の継続治療をおすすめいたします。治療後はなるべく早くご自宅等にお帰りになって、お休みになられることをすすめます。ハリとお灸の効果を最大限ひきだすためでもございます。

※ 体調や体質に応じて、治療の内容は変わることがありますので、なにとぞご了承ください。

なお、小学生未満のお子さんの体に対しては、まだ刺激が強いので、ハリは刺さずに、特殊なハリで皮膚をこすったりなでたりいたします。適宜マッサージも取り入れることがございます。

2019年にご来院いただいた患者さまの主訴の割合

2020年にご来院いただいた患者さまの症状

2021年にご来院いただいた患者さまの症状